
Forbes CAREERの記事は「私たちの広報宣伝部長」。人となりを見せ、出会いを引き寄せていく
日本で生まれ、シリコンバレーを本社にするグローバルベンチャー、クラウディアン社。そのAI事業をスピンアウトさせて設立されたスタートアップ企業、EDGEMATRIX(エッジマトリクス)株式会社は、多様なターゲットのニーズに応えながら映像エッジAI事業を拡大してきた。
同社は2019年の創業からわずか2年ながら主要株主にNTTドコモや清水建設、日本郵政キャピタル、ソニーグループ、DGベンチャーズを迎え、累計19億円の出資を集め、盤石な経営基盤を構築している。
新型コロナウイルスの感染が拡大する2020年5月には、映像エッジAIプラットフォーム「EDGEMATRIXサービス」がリリース。たった1ヶ月という短い期間で “withコロナ時代”のニーズを掴んだAI製品やアプリのサービス化で話題となった。
そんなEDGEMATRIXでは、事業の拡大にあわせて認知拡大と採用力の強化を目的にForbes JAPAN CAREERでの掲載を開始。MBAを取得した経営企画のプロやベテラン技術者、海外駐在の経験もあるセールスが集うプロ集団に、どのような変化と出会いがもたらされたのか。
同社代表取締役副社長の本橋信也氏に話を伺った。
課題:低い認知度、社員の“人となり”がうまく言語化されていない
求めた人物像:お互いに一緒に働きたいと思える人
自社で行なった二次活用:スカウトメールへの記載、リファラル候補者への共有、有償オプションにてFacebook広告を配信
効果:狙い通りの認知拡大に成功。優秀なインターンとの出会いや、大手企業からの問い合わせ、資金調達のデューデリジェンスにも貢献
EDGEMATRIXの Forbes JAPAN CAREER 掲載記事はこちら>>
EDGE Experts
ビジョンへの共鳴よりも、「人となり」を大事にしたい
本橋:人を採用してから事業を拡大していくスタートアップが多いとは思いますが、私たちは真逆です。サービスが売れて事業が拡大し、忙しくて人手が必要な状態になってから、人材を採用しています。エネルギーを供給する、というイメージでしょうか。
この背景にあるのは、代表の太田も私も業界経験は長いため、採用したいポジションが出てくれば知人からご紹介いただくことで採用できていたということ。太田はエンジニアや技術職に人脈があり、私は経営企画部門系で知り合いが多いため、リファラル採用ができました。
そこでは、これからお話しするように自分たちを見せることが採用活動につながっています。
私たちが採用で一番大事にしているのは、自分たちの「ありのままを見せる」ことです。せっかく入社したのに「こんなはずじゃなかった」と思われてしまうのは、社員も会社もお互いに辛いこと。後悔を招かないよう、我々がどんな人間なのかという“人となり”を事前にしっかりと知っていただきたいと考えています。
スタートアップ企業への応募ではよく「ビジョンへの共鳴」が志望動機に上げられることが多いと思いますが、それが本音ではない場合もあるでしょう。ビジョンは一緒に働く中で形作られていくものであり、他の人が掲げたビジョンにただただ従う姿勢には違和感があります。それよりも「誰と働くか」が大事なのではないかと私は思っています。

私は、大手企業での勤務経験を経て太田が当時友人と起業していたクラウディアンの前身となるスタートアップに入社しました。驚きだったのは、入社するなりそこにいることに全く違和感がなかったこと。
うまく言葉にできないのですが、ここは自分が求めていた環境だ、と。それ以来、ごく自然体で太田とは10年以上ずっと一緒にやってきました。これからEDGEMATRIXに入社する方にも同じように、働く仲間たちとアシミレーション(融和、同化)してほしいのです。
一人称で自らの「人となり」を語ることは難しい
本橋:スタートアップにとって、知名度が低いことはどうしてもハンデになります。これは採用に限った話ではなく、資金調達や営業でも同じ。知名度が低いと、取り引き相手や採用の応募者は私たちのことを調べる手間がかかりますし、そのために貴重な時間を使わせてしまうことになります。こうした状況は早く払拭したいとかねがね思っていました。
しかし、一人称で自分たちのことを語り、発信することはかなり難しい。講演の機会などでは自分たちの伝えたいことばかりを伝えてきました。正直言って相手は本当にそれを知りたいと思っているか、何を知りたいのかが、について自分たちではわからないままでした。
自分たちで自分たちをうまく語ることは難しい、だからこそプロの取材で引き出してもらい、記事に整えて発信してもらう必要があると感じました。
記事掲載の媒体を検討する際に、会社やサービスではなく、そこで働く“私たちの人となり”を紹介するのであればForbes JAPAN CAREERが一番だと判断しました。ForbesはWebも紙も写真も質がいいですし、特にCAREERでは「人」を見せるのがうまい。ただ、創業間もないタイミングだったためにコスト面では少し迷いました。
でもご依頼した結果、やはり記事の質はすごく良かった。それから2本目以降のご依頼は即決でしたね。初めてのお取り組みから現在まで、合計5本の記事を作成し、今も継続的にお付き合いさせていただいています。
狙い通りのブランディングに成功。インターン獲得やデューデリジェンスにも貢献
本橋:これまで公開した記事のなかで最もアクセス数が多かった記事が、現場で活躍する2人のセールスを紹介する記事です。
記事をみる>>
単なるAIに非らず──柔軟かつ堅牢なプラットフォームが支える「映像エッジAI」
Facebook広告でも拡散し多くのアクセス数が得られたため、Facebookとの相性の良さを感じました。その他LinkedInにも記事を投稿し、そこからこれまで10件の応募がありました。
それ以外にも、スカウトメールへの記載やエージェント経由での候補者への共有、リファラルで人をご紹介いただいた際には面接前に記事を読んでいただくようにしています。こうすることで会社理解が深まり、応募者側も話しやすいと感じているようです。つまり、記事を読んだ時点から少しずつアシミレーションされていく感覚でしょうか。
Forbes JAPAN CAREERの記事によって、私たちに興味を持ってくれる方、特にハイクラス層の人脈を広げられたとも感じています。スタートアップというと、どうしても大学生や若手が多く、尖ったイメージを持たれがちです。
しかし我々は長年この情報通信業界を経験してきておりますので、一般的なスタートアップのイメージとは真逆です。「安心できる」「落ち着いた」という私たちの自然なイメージを、Forbes JAPAN CAREERがしっかり読者に与えてくれたことで、これまで以上に経験豊かなハイクラス層との距離が近くなったと感じています。

記事を読んだ方との面白い出会いがありました。日本でトップクラスの弁護士事務所に勤めており、現在はロンドンでMBAを取得中の30代の優秀な弁護士からインターンの応募がありました。
これまでM&Aを専門としてきたものの、「法律以外でスタートアップの実情を知りたい」「今後の人生のテーマとしてスタートアップの応援をしていきたい」とのことでした。
週に1回の頻度でロンドンとの間で定期的に情報交換をし、時にはM&A絡みの相談をすることもあります。こちらは専門家との雑談から学ぶことができ、相手はスタートアップの生の声が聞けるので、Win-winな関係だと思います。
また、採用以外では資金調達にも役に立ったと思います。出資される企業やCVCの方々は、“どんな人たちが経営しているのか”に興味を持ちます。人によっては「やることよりも、やる人たちのほうが重要だ」と断言する方もいるくらいです。
そこで私たちが最初に自己紹介する際に「私たちはこんな人間です」とForbes JAPAN CAREERの記事をご案内します。デューデリジェンス(投資先の価値やリスクの調査)でも幹部メンバーを知るうえで記事は役に立ったと思います。
その他、マーケティングと営業にも効果が出ています。ホームページ上で事業に関するお問い合わせをいただいた際に「どうやって我々を知りましたか」と聞くと、「Forbesの記事を読みました」と回答をいただくことがあります。記事を読んだ状態ですでに私たちのことを理解いただいていますので、その後のお打ち合わせもスムーズです。今も継続してお問い合わせがあります。
公開された記事は「広報宣伝部長」のような存在
本橋:今後は私たちの“人となり”を360度で紹介していきたいですね。これまでは事業を切り口にした記事が多かったのですが、エンジニアを含め、社員の働き方や環境、“人となり”を紹介していこうと思っています。
ありのままを見せて身近な存在になりたい。そして違和感なく入社しすぐに新しい仲間として溶け込んで欲しい。Forbes JAPAN CAREERの記事は弊社の“広報宣伝部長”のような役割を果たしてくれています。
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