
候補者との「はじめまして」として機能する──独自のビジネスモデルが明瞭に、共感応募も増えた
2020年のデジタルD2Cの市場規模は2兆2200億円に達し、2025年には3兆円を突破するとも言われている。このD2C領域に特化したデジタルマーケティング支援を手掛け、今注目を集めているのが株式会社ブリーチだ。
ブリーチが行なうのは、「シェアリング型統合マーケティング」と呼ばれる新しいビジネスモデル。これは、クライアントのマーケティング活動を一手に引き受け、広告の初期費用をブリーチが負担、成果に応じて収益が分配されるものだ。
同社は2016年にこの事業をスタートさせ、翌年の売上高は前年比300%増、その後も毎年150%増……と急成長を続けている。
「組織が我らのプロダクトである」と掲げるとおり、社員たちの活躍を抜きにしてその躍進は語れない。採用は投資、と語るブリーチの中途採用担当者・川東亮介氏に、Forbes JAPAN CAREER(以下、Forbes CAREER)に掲載して感じた効果について話を聞いた。
課題:独自のビジネスモデルと根底にある思いが、ターゲットに正しく伝わっていないと感じていた
求める人物像:会社の考え方やカルチャーに共感し、事業拡大や上場に向け、共に組織を創る気概を持つ人材
自社で行なった二次活用:エージェントへの共有、採用候補者への共有、社内共有、自社SNS発信、パンフレット増刷による候補者への配布及び新卒内定者ご実家への郵送
効果:応募の時点ですでに組織の哲学に共感しているため、面接後の辞退者数が減少。面接において説明に割く時間が減り、どの部分に共感したのかなど、お互いの相性の見極めに多くの時間を割けた
ブリーチの Forbes CAREER 掲載記事はこちら>>
「我々に広告費という概念は、ない」。D2Cの伸長を担う、型破りなマーケター集団
エントリーに繋がるフックが必要だった
川東:ブリーチには、「組織こそ、我々のプロダクトである」という考え方が根付いています。
採用・教育を経営における最重要項目として、全社を挙げて取り組むべきだと考えているんです。
中途採用というのは即戦力に目が行きがちですが、多くの企業が既に気付いているように会社の考え方やカルチャーとのマッチングが重要です。それも表面上なものではいけません。
だから応募してくださった人に対してはしっかりと向き合い、時間をかけて魅力づけを行なっています。
ただ、採用における入り口の段階、一次面接の応募数を増やすことには苦戦していて。もっとブリーチを認知してもらうためのフックが必要だ、と常々考えていました。
そこで選んだのが、Forbes CAREER。選んだ理由は「Forbes JAPAN」というブランドの認知度の高さ。読者に若手優秀層も多いForbes CAREERなら我々の求めるターゲット層に届くのではと、掲載を決めました。
結果としては狙い通り。記事をエージェントやForbes読者に見ていただいたことで、全体での応募者数が増えました。さらに面接後の辞退率もかなり改善したのには驚きましたね。
求職者からも実際に「エージェントから紹介された記事を読んで、代表の思いに共感したんです」の声をたくさんいただきました。ビジネスモデルへの理解と共感があった上で応募するから、面談後にミスマッチを覚えることなく辞退も減る、ということでしょう。
候補者にはブリーチのマインドを予め学習してもらえている状態なので、質問のレベルも上がったのを実感しています。「どういう部分に共感したのか?」など、候補者の考えを深く聞くことに時間をかけられるようになって。
候補者と我々にとって内容の濃い面接に変化しました。

これは、私たちの個性とも言えるビジネスモデルを明瞭に表現し、共感を喚起させたForbes CAREERの編集力の賜物だと感じています。
ブリーチの新年会での一コマなんですが、クイズ大会で「Forbes CAREERの記事における、大平代表の名言は?」という問題が出て。すると社員が口々に「我々に広告費という概念は、ない」と答えたんです。
シンプルかつ印象に残るこの表現は、記事のタイトルに使われたもの。社内にも浸透していたことに驚き、それほど組織としての個性をしっかりと示せているのだなと感じました。
これまで自社のホームページで事業の説明をしていても、なかなか伝わらなかったのですが、Forbesという第三者の目で編集された記事がもたらしてくれた採用への効果は計り知れません。
候補者の“脳内シェア”をどれだけ取れるか
掲載当初は、この記事を「どういった形式で、どのようなタイミングで渡すか」といろいろと模索しましたね。例えば、Forbes CAREERの記事をA4サイズでパンフレットにしたものを増刷発注し、最初の面談や面接で配ることもしました。
Forbes CAREERの記事は、面接や説明会帰りの電車の中で読んでもらえるくらいの程よい文章量。内容だけでなく写真も素晴らしく、候補者に渡す資料の中でも一際目を引いている印象を受けました。
採用は、優秀な候補者の“脳内シェア”をどれだけ取れるかだと考えています。例えば当社が3社ある候補企業のうちのひとつだったとして、最初の段階では横並びだと思います。その中でどれだけ私たちがタッチポイントを増やし、印象を残せるかが重要なんですよね。
また前述のように我々は他社よりも選考に長い時間をかけるため、その間に「他社に決めました」と言われることがないようコミュニケーションに気を配っています。
そういった意味では、Forbes CAREERの記事をパンフレットにしたことで、候補者には面接に行く前にもう1回読みなおしてもらえるなど、より多くブリーチと関わっている感覚を残せたなと感じています。
ちなみに新卒採用においてもForbesブランドは大いに活用させていただいていて。内定者の実家にパンフレットを郵送しました。社会的な信頼あるメディアに掲載されていることをアピールして、小さい会社ではあるが安心していただけるよう努めています。

赤なのか、白なのか。組織のカラーをしっかり見せる
これは一つの例ですが、自分は赤組なのに白組に来てしまったら、「やっぱり違うな」となりますよね。それを避けるためにも、私たちが大切にしているものを色濃く打ち出す必要があります。
「赤なのか白なのかがわからない」というのが一番良くない。それは、離職の原因になってしまうと思います。
Forbes CAREERは、候補者との最初の接点。記事の中当社のカラーをしっかり打ち出しつつも「ミックス定食にならないように」と気をつけていただいたように思います。欲張りすぎずに「ブリーチはこんな会社で、こんなことを目指しています」ということを、シンプルに候補者の心へまっすぐ伝える。
その上で、興味を持ってくださった求職者には私たちが会社のカルチャーや思いをコツコツと伝えていければと思います。記事を公開して終わり、だったりForbes CAREER経由の応募数だけをKPIに置くのではなく、自分たちが担うべき部分をしっかりと認識してここまでやってきました。
今後もForbes CAREERが、候補者と私たちを繋ぐツールになってくれるよう、各所で二次活用を行なっていくつもりです。
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